出逢いが繋がった「ご縁」という大切な糸

企業家インタビュー

医療法人楠病院 常務理事
NPO高齢者快適生活つくり研究会 代表理事
吉永美佐子氏

1995年に医療法人「楠病院」の理事に就任。「NPO高齢者快適生活つくり研究会」を発足。「障害があっても高齢になっても誰もが行きたいところに行きたい時に行ける街づくり」を目指し、久留米市中心部におけるタウンモビリティ活動を行う。社会を牽引する女性リーダーとして、古賀が尊敬する人物。

「高齢化社会の中で、
ノーブルが”人とつながる場所”に」

三貴さんと一緒にいるときは、どうしたら久留米を良くできるのかといった話ばかりをしています。仕事の愚痴や人の悪口は聞いたこともないですね。私も社会福祉が仕事ですから“人の役に立ってなんぼ”だと思っていますし、そういった意味でもお互い前向きな話しかしないですね。

三貴さんは発想が飛びぬけているというか、普通の人なら「久留米でそういうのは難しいんじゃないか」と最初からあきらめてしまうようなことでも口にされます。常識にとらわれないところは自分と共通していますね。そして、三貴さんは突破力があります。「文化街さくら会」も三貴さんの勢いの良さで、盛り上げていっている感じがします。公の場で女性の意見が取り上げられていくのはまだ難しい部分もありますが、そんなことは気にせずにいろんな経営団体で積極的に発言をされていらっしゃる。

私は高齢者の外出支援など、介護保険や医療保険の範疇ではできないことに取り組んでいるんですが、三貴さんはご自身のお店で“夜のデイケア”をやりたいとおっしゃっているんですよ。高齢者のひとり暮らしとなると、どこかに出かけたり誰かと話しをしたりということがなくなってきます。週に1回、人と話すことがある人とない人の間では認知症の発症率が8倍違うんですね。男性の場合は特に、仕事をしなくなった後の生活のモチベーションの上げ方というのがとても難しく、閉じこもりがちになります。三貴さんは「文化街が高齢者の活力になる場所になればいい」という話を何年も前からされているので、文化街自体の環境が変わっていくことにも期待をしています。車椅子でも出入りしやすいお店になったり、人とのつながりが持てるような場所になればいいですよね。

高齢化し人口が減少していく中で久留米という街が生き残るためには、ひとりひとりの力が必要だし、三貴さんにもぜひ頑張ってほしいと思っています。そして、ときどきは一緒にお酒を飲みながら、お互いの現状報告や久留米のこれからについて話ができるのを楽しみしています。

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